■ 散薬監査システム Astraea の概要
散薬監査システム Astraea は医療事故や調剤過誤を防ぐため、散薬の調剤の際にその記録を残しておくためのシステムです。
こういった製品は他にも「散剤監査システム」や「調剤監査システム」などと呼ばれています。
散薬の調剤は錠剤などの調剤に比べ、一度調剤をして混合・分包をした後では、その内容の正否をチェックすることが困難です。監査システムが無い場合には、メモを残したり、総重量による監査で行います。もちろん秤量した薬品量の間違いは発見できる可能性がありますが、取り違いによる薬品ミスを発見することは難しいことがあります。そういった点で秤量の記録を残すという事が今後更に重要となってきます。
しかしながら、現在市販されている監査システムは非常に高価で、多くのメーカーのものが100〜200万円前後の金額がかかるのが現状です。もちろんメーカー製の監査システムは、導入に際し手間も掛からずに使えますが、小規模な薬局や使用頻度の低い薬局ではおいそれと購入出来るものではありません。そんなときインターネット上で、こうしたシステムを個人で開発、公開をされている薬剤師の方がいらっしゃるということを知りました。
(参考URL):Apo散剤監査システム 「おしゃべり天秤」 大野勝則 さん のサイト http://www.kusuriya.com/san/
私はそのソフトを試し、触発され、自分自身でも制作をしてみたいと思い作成したのがこの「散薬監査システム Astraea」です。そうした経緯もあり、このシステムを無料ソフトとして公開することにいたしました。
中古のパソコンを利用すれば、電子天秤とバーコードリーダー、レシートプリンターを含めても軽く20万円以内で構築できます。
既に余ったパソコンがあり、対応している電子天秤を使用している状況であれば、10万円以下で簡単に出来てしまいます。散薬監査システムに興味はあったが価格で躊躇していた方はこの機会にぜひ御挑戦ください。
構成例
下に構成の一例を挙げてみました、すべて一から揃えても楽に20万円以下で組むことが可能です。
もちろん天秤自体は、監査システムが有ろうが無かろうが必要なものですので、実質システムにかかる費用は約10万円位ということになります。プリンター等を既に有るものを使用したり、中古で揃えるとびっくりするぐらい安く設置することも可能です。
例1:すべて揃えるケース
・中古PC(Celeron500MhzクラスのA4ノート) |
30,000 |
円 |
・電子天秤(300g秤量の音叉式) |
60,000 |
円 |
・RS232C出力オプション |
20,000 |
円 |
・バーコードリーダー(USB接続) |
15,000 |
円 |
・感熱タイプレシートプリンター(BL-80TL) |
40,000 |
円 |
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合計: |
165,000 |
円 |
例2:すでにパソコンと電子天秤があるケース
・RS232C出力オプション |
20,000 |
円 |
・バーコードリーダー(キーボード接続) |
10,000 |
円 |
・インクジェットプリンター |
10,000 |
円 |
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合計: |
40,000 |
円 |
注意:上記の価格はあくまでも目安です。購入価格を保証するものではございません。
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